初対面のイメージを左右する項目の一つに「歯列」があります。一般的に「第一印象の約90%が外見を占める」という話も、歯列矯正がその人の印象を変えうるということは容易に想像できると思います。
しかし大人になってから治療を始めるとなると、仕事内容によっては治療中の見た目がネックになるはずです。数年単位の治療なので、少なからず通院の手間もかかるでしょう。
そこで今回は、30代からスタートする歯列矯正について詳しくお話しします。メリットや開始の時期などをお伝えするので、興味がある方はぜひご覧ください。
30代を過ぎてからのスタートでは遅い?
「歯並びは子どものうちに整えるもの」といったイメージをお持ちではありませんか?
決してそのような事実はありませんが、このイメージが先行して治療をためらう大人の方は珍しくありません。
確かに、歯や顎骨が発達途中である子どものうちに治療をすれば高い効果が期待できます。一方で発達を終えた成人の骨にアプローチするには、長い治療期間を要するでしょう。
また治療中、装置を付けて生活することに抵抗を感じる大人もいらっしゃいます。
このような理由から、30代を過ぎて治療を開始することにためらう方が多いようです。しかし決してそのようなことはなく、骨格が発達を終えていても歯列を整える手段は複数存在します。
つまり、歯列矯正に「今から始めるのは手遅れだ」といったタイミングはないのです。
また30代以降は、時間や財布事情に余裕が生じがちです。ある程度資金に余裕ができ、プライベートや仕事が落ち着いたタイミングでスタートするのもよいのではないでしょうか?
不正歯列や不正咬合に悩んでいる方は、これを機に治療をぜひ検討してください!
大人の歯列矯正=自己投資!
30代を過ぎてからの歯列矯正を、自己投資だと捉える方は珍しくありません。というのも30代以降は、経済的に安定して余裕のできる人が多くなります。
「30代以降に見た目を整えるのは、手遅れじゃないのかな…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、歯列矯正の目的は審美性の向上だけではありません!
歯列を整えることで咬合が改善され、口の中の健康を保つことにもつながります。
1つの治療で、審美性と機能性の両方を改善できるのは嬉しいポイントではないでしょうか?
年齢を重ねたときに、きっと「あのとき始めておいてよかった」と思えることでしょう。
年齢制限について
歯列矯正に年齢制限はないので、ご自身のベストのタイミングで始めるのが一番です。大人になってからスタートする方も増えており、中には80歳を過ぎてから治療を希望する方もいらっしゃいます。
開始直後は装置に違和感が生じたり、定期的な通院が必要であったりと不便な点があるのも事実です。
しかし乱れた歯列のまま生活していると、審美性や機能性がいつまで経っても改善されません。加齢とともに口腔トラブルが増えて、初めて後悔するでしょう。
歯列矯正には色々な魅力があるので、年齢を気にすることなく「今からスタートしたい」と感じたときに始めるのが最適ですよ!
治療が長くなる可能性について
大人になって始める矯正は、子どもの矯正治療よりも期間が長くなる傾向にあります。年齢を重ねるとともに骨が硬化し、歯を動かすために必要な力が大きくなるためです。中には途中で痛みが出て、長期間の治療が必要になるということも。
ただ最近は、痛みを最小限に抑えられる「マウスピース矯正(インビザライン)」が注目を高めています。
そのほかにもさまざまな装置があるので、予算や治療中の外見など、ご自身が重要視する点をもとに選ぶのがよいでしょう。
定期的な通院が困難
30代を過ぎると時間の融通が利きやすい人もいれば、軌道に乗った仕事が忙しくなる人もいます。定期的な通院が欠かせないということに対して、不安感を覚える方もいらっしゃるでしょう。
特に平日は仕事をしている人が多いため、歯科医院へ通うとなれば夕方や土日しか選択肢がありません。もし前者の場合は、職場に近い歯科医院を探す必要があります。
ただ最近は、平日の遅い時間帯や、土日や祝日に診察を行う歯科医院が増えています。
症例や矯正方法によって通院の頻度は異なりますが、1~2ヶ月に1回程度は必要だと考えておきましょう。
ご自身に負担がかからない、通いやすいかかりつけ医を見つけてくださいね!
今回は、30代でスタートする歯列矯正について詳しく説明しました。
何度も言いますが、何歳で始めても「遅すぎる」ということはありません。口元のコンプレックスに悩んでいる方は、これを機に歯列矯正を検討してもらえれば幸いです!
次回は、治療のメリットについて掘り下げてお話しします。