睡眠時の歯ぎしりについて知ろう
歯ぎしりはどんな影響があるの?
寝ている間に強い歯ぎしりをしていると歯が少しずつ無くなってしまい、歯が揺らぎやすくなります。アゴに対する関節へのダメージも大変大きいでしょう。特に乳歯は柔らかい状態ですので、歯の表層にあるエナメル質が徐々に無くなり、その下の層である象牙質が現れたり、歯を安定させている部分に負担が加わって歯が移動してしまったりするケースがあります。その際に痛みを伴うこともあるでしょう。
就寝中は意識をしていなくても歯ぎしりしますので、噛み合わせの箇所を歯ぎしりから守るナイトガードという器具を取り付けて就寝するといいでしょう。この器具を活用することで歯やアゴの関節へのダメージを軽減できます。歯ぎしりを繰り返すことで歯の表面が大きくすり減っている場合は、表層を覆う対策を施す必要があります。
実は歯ぎしりをするお子さまは多い
お子さまの歯が成長する為には、歯ぎしりは欠かせないです。例えば、赤ちゃんや小さな子どもは歯ぎしりを通して上あごを丈夫にしています。乳歯と永久歯が両立している10歳以下の子どもの場合は、乳歯から永久歯へ生え変わる時に歯ぎしりが増えると言われています。そして、成人のように睡眠リズムが正確に身についていない子どもが特に歯ぎしりが多い要因の一つです。
子どもが歯ぎしりをしている姿を見ると心配に感じますが、成人に近づくに従って無意識に歯ぎしりをしなくなっていく子が大半です。あまり症状が大きくなければしばらく様子を見て判断しても良いでしょう。
どんな理由で歯ぎしりをしているのだろう
お子さま自身の成長に伴って歯ぎしりが起きている以外にも、噛み合わせが悪化して歯ぎしりが発生しているケースもあります。歯ぎしりが治らない場合は、噛み合わせが原因ではないか歯科医院で調べましょう。場合によっては矯正治療で治療しなければなりません。
他の原因として、ストレスを持っているお子さまも歯ぎしりが発生しやすいので気をつけて観察しましょう。ストレスを溜め込んでいる言動がないか、お子さまの様子をよくチェックしましょう。例えば、すぐ怒ってしまう子、イライラしやすい子や短気な子も歯ぎしりを起こしやすいケースが多いので、ストレスが要因で歯ぎしりをしている際には、お子さまのライフスタイルを改善しましょう。改善策としては、睡眠時間を多く設けて、ストレスが溜まりにくい環境で過ごせると良いでしょう。他の改善策としては、家族全員で明るくご飯ををとることもストレスを軽くする手法の一つです。
睡眠前の虫歯予防もしよう
口内を綺麗にしてから寝よう
ブラッシングをしないで睡眠をとると、歯が溶解する時間が長時間続くことになるので虫歯を発症しやすいです。睡眠時の口内は、弱アルカリ性の唾液の分泌量が減るので酸性になりやすいです。その状態は虫歯菌に大変住みやすい状態になっています。
睡眠前にしっかりブラッシングをして虫歯菌の養分となる糖分や食べ残しをしっかりと取り除きましょう。毎食後にブラッシングするのが困難でも、寝る前のブラッシングだけは毎日ご家族で継続しましょう。
睡眠前の飲食に気をつける
睡眠前は口内の唾液の分泌量が減少するので、虫歯菌が生み出す酸に抵抗する機能が最大限発揮されません。睡眠前に飲食をする習慣がると、寝ている際に虫歯菌が酸を大量に生み出す一方になってしまい、徐々に歯が溶解されるのです。
お子さまのケースでは1日の3分の1以上の時間は寝ることに費やします。睡眠の直前に食べ物はあまり食べないようにして、口内の環境を虫歯に繋がりにくい状態にスッキリしてから寝ることが大切です。