歯磨きをしているのに、どうして歯が茶色く見えてしまうのでしょうか。その要因として、虫歯や加齢なども考えられますが、実は歯についた茶渋や食べ残りが色素沈着を起こしている場合があります。その茶渋や食べ残りによる色素沈着は患者様の良くない習慣が要因となっておこります。黄ばみがついてしまった歯の特徴や、茶渋で歯が黄ばむ原因3つをご紹介します。今回の記事を読んで、ステイン知らずの白い歯を手に入れましょう。
黄ばんでしまう歯の特徴
エナメル質が薄い、丁寧に歯磨きをしないなど、黄ばんでしまう歯の特徴があります。着色されやすい歯とはどんな特徴があるのかを説明していきます。
エナメル質が薄い
欧米人と比較して日本人は生まれつき歯を覆っているエナメル質が薄い傾向にあります。そして、加齢とともにエナメル質がすり減ってしまうのでさらに薄くなります。そうすると着色の汚れだけでなく、無色透明であるエナメル質を透過して、内側にある象牙質の色が透けて見えるようになってきます。この原理によって歯が黄ばんで見えるのです。またエナメル質に小さな凸凹やダメージがつくことで、そこに飲食物のカスや色素が入り込み歯が汚れて見えます。そして、その傷が多ければ多いほど色素汚れも沈着しやすくなります。
丁寧に歯磨きをしない
ブラッシングの方法が雑な人は当然、歯に茶渋や着色汚れが付着しやすいです。特に歯と歯茎の間の汚れは落ちにくいと言えます。例えば1日に1回しかブラッシングをしない、食後にブラッシングをしないなど、歯面と歯の間を上手に磨かないことにより茶渋等が溜まり着色の原因となります。
歯を茶色くしないためには、あまり力はかけず歯ブラシが軽く当たるような感覚で磨くことがポイントです。大雑把に磨くだけではなく5分~10分ほど時間をかけてそれぞれの歯を細かくブラッシングすることが重要です。強く擦りすぎると歯に小さな傷がついて、その間から着色汚れが入ってよりステイン・茶渋が付着してしまいます。
茶渋で歯が黄ばむ原因3つ
①ウーロン茶
ウーロン茶には、茶渋や色素の元となるタンニンが入っています。摂取することでタンニンが歯面に着いて、磨き残しによって残ることで歯の黄ばみとに変わっていきます。ペットボトルに入っているウーロン茶などよりも茶葉から淹れたお茶の方が色素が濃くなるため茶渋が歯に付着しやすいと言われています。
②緑茶
緑茶にも渋みや色素の元となるタンニンが入っております。ただし、紅茶、緑茶、ウーロン茶の中であれば、緑茶はタンニンが他と比べて少ない方です。お茶の中でタンニンが少ないものを選択するとしたら、ソバ茶、ほうじ茶、麦茶から選ぶことをお勧めします。
③紅茶
ウーロン茶と同様に紅茶の成分には渋みや色素の元のカフェイン、タンニンが含まれています。紅茶を摂取することでそれらの成分が唾液の中のカルシウムのような金属イオンと合わさります。そして歯面を覆うペリクル層に付着して残ることでステインや歯の黄ばみの要因となるのです。
紅茶だけでなく緑茶などにタンニンが入っていますが、量としては紅茶が特に多く含まれているので注意が必要です。そして、カフェイン成分はコーヒーの中にも含まれています。イメージ的にはコーヒーの方が色素が濃いので黄ばみやステインの要因となりそうですが、本当は紅茶の方がより着色しやすいです。そのため紅茶を日頃多く飲む人や、長い期間飲んでいる人ほど着色汚れが目立ちやすいのです。